まちネタ

「Velo-City Global 2016 in Taipei」体験記(その2)

金沢のまちが、もっと好きになる。

金沢レンタサイクルまちのり。

 

どーも、mkでございます。

このたび、水曜から日曜へと担当が変わりました。

が、あいかわらず多岐にわたるネタを、ゆるゆると濃いめにお届けしていきたいと思いますので、引き続きよろしくお願いしますね♪

さて、今回は待望の(?)Velo-City Global 2016 in Taipeiの体験記第二段でございます(第一段についてはこちら)。

自転車を通じて世の中を変えていこうとする「Velo-City」の一大イベント、「バイクパレード」(自転車パレード)の様子をお届けしますね。

最初にお伝えしておきますが、このパレード、想像を絶しておりました。どこまで伝わるかわかりませんが、写真でご紹介していきます。

 

▼二日目の午後。いざ、バイクパレードの集合場所へ。台北市役所前の大通りをすべて通行止めにして会場がセットされていました。すでにたくさんの人が集まっており、沿道には出店もあってにわかに活気づいてきています。

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▼まずは自転車を調達。もちろん自前の自転車でもOKなのですが、日本から持っていくわけにもいかず、会場で特別に手配されたレンタサイクルを借りることにしました。

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▼どうですか、この圧巻の台数!!!!台湾を本拠地とする世界的な自転車メーカー「GIANT」が提供。いきなり度肝を抜かれます。

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▼日本から参加された方々と記念撮影。全国各地で日本の自転車施策をリードする方々とのひとときは最高でした。

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▼金沢と言えばこのお二方。三国先生ご夫妻と。

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▼地元台北に気合の入った方々が!!!なぜか悔しい・・・笑。

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▼さぁ、スタート間近!舞台上からの景色は圧巻!聞くところによると、申込のあった人数だけでも4,000人以上が参加しているとのこと。国際会議参加者だけでなく、市民の皆さんやスポンサー企業、各種団体の方々など、非常に多くの方々が多種多様な自転車で参加されました。

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▼いよいよスタート。台北のアナウンサーらしき美しい女性が、スタートゲート横の舞台上から会場を盛り上げていました。

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▼無事にスタート。台北市内の幹線道路はとても広く、真ん中2車線がバス専用車線となったBRT区間が存在。そこを通行止めにして堂々とパレード。皆さん気持ちよさそうに走っています。

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▼大人から子どもまで、いろんな世代が楽しくパレード。

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▼ドラゴン仕様の10人乗りのタンデム自転車。。。そしてにこやかに自転車を楽しむ三国先生。

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▼こちらは二人乗りのタンデム自転車。目が不自由な方も心地良い風を受けて自転車を楽しんでおられました。

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▼しばらく走ると、なんと高速道路の高架へ!!!高速道路を片側通行止めにしてパレードを敢行する気合の入り様。恐るべし!!

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▼バイクシェアリングシステム「YOUBIKE」で仲良く♪この自転車もじつはGIANT製。めちゃくちゃ走りやすいのです。

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▼「なんか、大阪の阪神高速を走ってるみたいやね」と三国成子さん。まさにおっしゃる通り!

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▼高速道路を降りると、次は川沿いの自転車道へ。

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▼台北の河濱サイクリングロードは111キロメートル。市内の河川沿いを快適にサイクリングすることができます。レジャー面での自転車の利活用に関する施策がすごく進んでいます。

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▼自転車道を整備するだけでなく、なんと自転車搬入可能なトイレが整備されています。素晴らしい配慮ですね。きっと自転車を実際に利用している方がプランニングしているんだろうなぁ。

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▼基隆河(Jilomg River)に架かる大直橋(Dazhi Bridge)。とても良いロケーションです。

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▼大直橋の下に休憩スポットがあり、皆さん順番に水やクッキーなどの支給を受けました。自転車のメンテナンスブースもあり、至れり尽くせりです。

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▼段ボールのような箱。この中にミネラルウォーターが。ちょっと甘いものが欲しいと思っていたところに一口クッキー。有り難かったですね。

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▼さて、休憩もそこそこにパレード継続。このような親子・家族で楽しめる自転車も準備されており、サイクリングを楽しむことができます。素晴らしい環境ですね。

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▼こちらは手でこぐ「ハンドバイク」を操るお二人。足の不自由な方も気分爽快!いろんな自転車がありますね~!

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▼河濱サイクリングロードから公道へ復帰。3車線のうち2車線をパレードに充てています。この時点でスタートからおよそ15kmほど。小さな子どもたちも頑張って走っています。

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▼信号待ちではこんな感じです。

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▼ゴールが近づいてくると、自動車交通量の多い幹線道路を通行せざるを得ず、さすがに混雑。

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▼メインストリートはさすがにクルマやバスの流れを止められず、最小限のコース幅でゆっくりと進みます。

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▼ゴールがある市政府・台北101を目前に、完全にストップ。これだけの台数ですので仕方ないですね。

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▼さぁ、ゴールが見えてまいりました!

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▼無事にゴーーーーール!!

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▼市政府前では、いろんなイベントでバイクパレードやイベントを盛り上げていました。

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全長約20キロメートルのコースを、約4時間かけてゴール。

あえて自動車交通量の多いコースを通行止めにするなど、「自転車目線で社会を変える」という方向性が十分に感じ取れた素晴らしいパレードでした。

中でも素晴らしかったのは、自転車の種類の多様さ。

ロードバイクやクロスバイクはもちろん、YOUBIKEやママチャリのような普通の自転車、子ども用自転車、タンデム自転車、ハンドバイク、折り畳み自転車など、いろんなタイプの自転車が一緒になって走行する姿は、まさに自転車の多様な可能性を表現するものであり、過度な自動車依存社会、経済最優先社会へのアンチテーゼのようにも感じました。

日本でも、交通安全などの視点から、ようやく都市交通手段としての自転車の重要性が認識されるようになってきていますが、レジャーや健康、日常の足など多様な目的で誰もが楽しく利用できる環境づくりという面では、完全に台湾・台北市に遅れをとっているように思います。

 

Mobility is not a goal on itself, the final goal is quality of city life.

(交通手段はそれ自体が目的ではない。都市生活の質の向上が目的である。)

 

この言葉は、ベルギーの方のプレゼンテーションで示されたものだそうです。今回のVelo-Cityでは、数々の名言がありました。詳しくは、横浜の石原さんのブログをぜひご覧ください。

まさにその通りなのですが、実際の公共交通の現場では、採算性や効率が優先されてしまうこともしばしば。これは私たち「まちのり」のようなコミュニティサイクル事業者にも当てはまる部分があります。

交通に関わる多様な関係者が、「市民の生活の質を高める」ということを共通の目標に据えれば、単なる交通手段としてのサービスではなく、もっと楽しく、もっと世の中のためになるサービスを提供できそうな気がします。

「まちのり」は果たして人々のQOL向上に貢献できているか。。。常に足元を見つめ直し、高みを目指していきたいと思います。

 

 

ということで、体験談その2でした。

次回は、「YOUBIKE」のことについて記したいと思います。

ではまた。