東京都千代田区「ちよくる」体験記♪
人と街をつなぐコミュニケーションツール。金沢レンタサイクルまちのり。
11月も中旬に差し掛かってまいりました。秋も深まる中、皆様いかがお過ごしでしょうか?明日からグッと気温が下がり、寒暖の差が大きくなりそうですので、風邪など引かないよう皆様ご自愛くださいね!
さて、今回は、先月の10月1日にサービスがスタートした東京都千代田区の「ちよくる」についてリポートします。
場所は、東京駅や皇居を含むまさに東京の顔となるエリア。そこにポート26箇所、自転車250台を分散配置し、今年度中にはポート30箇所、自転車300台にまで増やす予定とのこと。東京駅最寄りのポートは、丸ビル南側駐輪場(歩道脇)にあります。
▼おなじみの東京駅。
▼その向かいにある丸ビル。完全に「おのぼりさん」状態なり笑。
▼この丸ビルの裏手にまわると、ちよくるポート発見!!
サービス提供元はNTTドコモ。仙台市で実施中の「ダテバイク」と同じ個体ロック方式の電動アシスト自転車を採用。自転車本体はかなりグレードアップされており、ブリヂストンサイクルのBIKKEという車種。ドコモ・レッドの車体が目を惹きます。
登録方法は、事前にスマートフォン等で基本情報を入力し、パスコードをメールで入手する必要があります。Eメールを受信できる携帯電話とクレジットカードが必須ですので、必ず手元にご準備くださいませ。
パスコードを入手したあと、スイカやパスモ等のICカードをカギとして使用するための登録を行います。自転車の後輪部分に装備された操作パネルで、パスコードを入力し、使用するICカードをかざすと登録完了。それ以降は、登録したICカードを操作パネルにかざすだけで自転車を使用することができます。ちなみに、会員種別は1回会員、月額会員、1日パスの3種類があり、1日パスは窓口にいかなければいけません。そこで、とりあえず1回会員に登録。1回30分ごとに100円が加算され、登録したクレジットカードから後日引き落としとなります。
▼パスコードを入手したら、このようなメールが送られてきます。
▼自前のパスモをカギ代わりに登録しました。
▼以上で登録完了。
▼パスモをかざすと、無事にロックが開いて借りることに成功~☆
みなさん、関心が高いせいか、ポートマップが売り切れ状態であり、WEBサイトでポートの場所を確認しながら、皇居を一周することに。充電は70%と十分。いざ出発!
▼左手には電動アシストの電源と残量計。
▼道中は、もちろん車道の左側端を通行!
▼神田橋のサイクルポート。かなり入りにくい柵が・・・。
▼操作パネルには乗車時間が表示されます。
▼こちらは「ちよだプラットフォームスクウェア」の前。
▼さらに車道をルール通り爆走!前方には「ちよくる」ユーザー発見!
▼こちらは「千代田区観光協会」の前。
▼観光協会向かいにある千代田区役所とポート。
▼ここでようやくポートマップをGET!
▼そして靖国神社へ。こんな隅っこにも置けるのがすごいですね!
▼夕日を背にする「ちよくる」と「わたし」。
▼さらに、車道をルール通り激走!靖国神社から有楽町方面へ向かう道は下り坂なのでとっても快適。
▼皇居周辺。大手町・有楽町界隈のビル群を背景に。
▼途中、国会議事堂にも寄り道。安倍首相には会えず(笑)。
▼最後は、東京国際フォーラムの地下鉄出入口近接のポートに返却。
短い時間でしたが、皇居周辺を初めて自転車で走ることができ、とっても快適でした。自転車は電動アシスト付きなので、信号待ちからのリスタートやアップダウンも苦にならず、皇居周辺の微地形を楽しく体験することができました。
一方、気になった点も少し記載しておきますね。
①登録について
タッチパネルで簡単に登録できる「まちのり」に慣れていると、事前登録等の手間があり、やや面倒な印象を受けます。また、携帯電話が必要であり、ご高齢の方や外国人がどのように利用しているのか気になるところです(外国人の利用は特に難しいかもしれません)。しかしこの点、将来的には、タッチパネル搭載の登録用端末機を設置予定とのことなので、それで一挙に解消されるかもしれませんね。
②自転車について
かなり頑丈でしっかりしたものですが、非常に重たいです。電動アシストの充電が途中で切れた場合を考えると、少しぞっとします。再配置もかなり大変じゃないかなと思われます。
③案内性について
上記で少し触れましたが、ポートマップが売り切れ状態でなかなか手に入らず、自転車のカゴにもマップはついていないので、ポート間の移動にやや苦労しました。これはどの都市のサービスにも言えることですが、案内性向上は重要な課題ですね。
それにしても、この立地環境でのサービス開始は、とてつもなく大きなインパクトがあり、今後の利用促進についてもかなりのポテンシャルを秘めていると思います。千代田区をはじめ、港区や江東区、横浜市でもドコモ・システムが採用されているほか、先般、舛添知事がロンドンを視察し、東京オリンピックに向けてバイクシェアリングシステムの導入に前向きなコメントが報道されています。いよいよ、東京都内でバイクシェアリング時代が到来する予感ですね。
千代田区・港区・江東区については、せっかくNTTドコモのサービスで統一されているので、早く行政の境界を取っ払って相互利用できるようになれば良いなぁ。その場合、1回30分を基本とするのであればポート数がもっと必要ですし、再配置など運営上の問題もあると思われます。しかし、パリ、ロンドン、バルセロナ、ニューヨーク等々、世界の大都市では数千台規模が当たり前であり、東京も負けていられないと思います。いつか、大規模に飛躍する時が来ると思いますし、東京オリンピックまでにはその決断が下されるのではないかと感じます。
バイクシェアリング(コミュニティサイクル)は、まだまだ国内では普及していない新しいサービスですので、東京での普及は、大きなPR効果があり、我々まちのり事務局としても、ぜひ成功してほしいと願っております。
そして、北陸新幹線が開業すれば、まちのりと同じシステムを使用している川越市も含め、首都圏と金沢の相互利用をできるようにしてみるなど、サービス向上にも期待が高まります。「ユーザー・ファースト」の精神で、システム的な壁を乗り越え、広域的な連携ができればいいなぁと考えております。
以上、ちよくる体験記でした。次回はどこの事例かな?
今後とも、全国各地の自転車施策を応援するまちのり水曜ブログをよろしくお願いしますね♪ではまた。