自転車マナーアップの日 in 東金沢地区
自転車サイズの城下町を巡る旅。
金沢レンタサイクル「まちのり」。
台風一過、本日は朝から快晴で、とっても気持ちの良い一日となっている金沢でございます。皆様、それぞれの秋を楽しんでおられることと思いますが、たまには「まちのり」で、城下町の風情が残るまちなかを五感で味わってみてくださいね♪
さて、本日は、「自転車マナーアップの日」についてリポートします。
これは、金沢市歩ける環境推進課の皆様が中心となって、地元の街頭交通推進隊の方々や各所轄警察署の方々等と連携し、毎月15日を基本に、自転車のマナーアップを目的とした街頭指導を行う取組。なお、春と秋の交通安全運動期間中は、「自転車マナーアップ強化の日」として、市内主要箇所での街頭指導を行っておられます。
今回は、本日早朝に東金沢駅前の自転車専用通行帯整備区間を中心に行われた街頭指導の様子をご紹介しながら、自転車のマナーアップについて考えてみたいと思います。
▼朝7時過ぎに東金沢駅前集合。皆様、お疲れ様でございます!
本日の街頭指導メンバーは、上記のとおり、金沢市歩ける環境推進課のY副師範&MMコンビ、金沢東警察署の皆様、地元町会の街頭交通推進隊の方々、町会連合会長さん、石川県県央土木総合事務所の御三方、そして、平成20~22年度の「県道東金沢停車場線 自転車通行環境を考える会」の会長であり、金沢自転車ネットワーク協議会の会長でもある高山純一先生(金沢大学教授)にもご参加いただきました。
単に街頭指導を行うだけではなく、今回は金沢東警察署の皆様より、自転車のルールやマナーに関するチラシを折り込んだポケットティッシュを配るキャンペーンも同時開催されました。
そしてさらに!金沢桜丘高校の先生方も参加。当該道路の近辺には、同校と、ACミラン本田圭佑や元NYヤンキース松井秀樹を輩出した星稜高校が立地しており、自転車利用者の大半がこの両校の生徒となっています。このことから、先生方は毎日交代で街頭指導を行っているとのこと。また、各校の交通委員の生徒も「ヤングイーグル隊」として街頭指導に参加しているとのこと。これは素晴らしい取組ですね!!
これら多くの皆様のご尽力により、以下の写真の通り、自転車利用者のマナーがアップ!高校生を中心とした自転車利用者がルールを守り、小学生が楽しそうに歩道を通行している姿がとても印象的でした。
▼金沢桜丘高校の先生による指導は効果抜群!
▼歩行者・自転車・クルマがそれぞれの通行空間を遵守
▼小学生も安心して通行できますね♪
さらに、自転車専用通行帯が整備された県道に並行する市道では、自転車走行指導帯が整備されており、こちらでも桜丘高校の先生が指導されていました。まさに面的な自転車ネットワークの中で、自転車に乗る中高生がきちんと左側通行を守りながら登校できるハード・ソフト両面の環境が整っています。
▼並行市道でも、自転車走行指導帯を左側通行!
「金沢市まちなか自転車利用環境向上計画」の策定から約3年半。
その計画の中で位置づけられた施策の4本柱(はしる・とめる・つかう・まもる)の中でも、特に「はしる」と「まもる」については一体的かつ継続的に展開されています。
本日の「自転車マナーアップの日」も、関係者の皆様のご協力と金沢市の強力なリーダーシップのもとで継続されており、他都市に誇れる素晴らしい取組だと思います。
自転車通行空間は、つくって終わりではなく、つくったところから始まる。
自転車のルールは非常にわかりにくく、マナーの部分についても自転車利用者はあまり意識していないのが現状。自転車通行空間を整備したからといって、100%改善されるわけではありません。
実際に、街頭指導をしていない時間帯においては、自転車利用者のルール違反が多く見られ、当該区間でも自転車専用通行帯の逆走が目立つ時間帯もあります。
▼自転車専用通行帯を逆走する利用者。
東金沢地区が、平成20年度に国交省・警察庁より「自転車通行環境整備モデル地区」に指定され、協議会での合意形成を図りながら、自転車専用通行帯を整備して4年半が経過。
逆走の問題は、整備当時も問題視され、駐輪場からレーンに至るまでの看板による注意喚起や、各学校での指導強化、定期的な街頭指導の実施など、あらゆる対策を講じてきましたが、今なお改善されていない部分があります。
「左側通行」というルールはわかりながらも、過去の習慣(交通行動)を変えられず、「まあいいか」という軽い気持ちで逆走されているのが実態かと思います。
しかし、これらは立派な交通違反であり、処罰の対象となります。何よりも、自分自身を危険にさらすだけでなく、きちんとルールを守っている人たちを妨害することになってしまうのがとっても残念です。
この「自分自身が危ないんやよ」、「ちゃんとルール守ってる人が迷惑するんやよ」という部分を、かなり伝えてきたはずですが、どうすればうまく伝えることができるのか・・・。また、交通行動の変化を伴ってルール・マナー向上に取り組んでもらえるのか・・・。悩みは尽きません。
その答えのひとつは、やはり継続的なソフト対策であり、今回の「自転車マナーアップの日」を根気強く、地道に、関係者が一緒になって取り組んでいくしかないのだろうと思います。あわせて、桜丘高校や星稜高校の先生方が取り組んでくださっているような学校側としての周知・教育の取組も重要かと思います。
最後に。街頭指導をしていて、一番の問題は大人の私たち。中高生はみな素直で、ルールを守る意識も高いし、他社への思いやりも持ち合わせています。最も意識を変えなければならないのは、大学生やご高齢の方々を含む我々大人なのです。
ということで、まちのりユーザーの皆様も含め、自転車利用時のルールやマナーを学びながら、その知識を実際の利用で活かすことを意識してまいりましょう!一人ひとりの小さな変化が、交通環境を良くしていく第一歩かなと思います。
最後は何だか説教じみた内容になってしまいました・・・すみません(笑)。自戒も含め、わたくし自身も意識して取り組んでまいりたいと思います。
自転車活用推進研究会の小林さん曰く、自転車通行環境整備の取組は千里の道。わずか3~4年ですべてがうまくいくはずもありません。これからも地道に、気長に、頑張っていきましょー♪
ではまた。