まちのり de ランチ(part74:ヒッコリー)
金沢のまちが、もっと好きになる。
金沢レンタサイクルまちのり。
今回は「まちのりdeランチ」。
柿木畠の名店、「ヒッコリー」さんの登場です。
ヒッコリーといえば、種類豊富な美味しい珈琲が楽しめる喫茶店ですが、それだけではなく、昭和時代に香林坊(現在の東急スクエアの場所)に立地し、多くの金沢人から愛された洋食屋「太洋軒」の焼きめしの味を今に伝える貴重なお店なのであります。
▼こちらがヒッコリーさん。蛇之目寿司さんのとなりです。最寄りのまちのりポートは「広坂ポート」か「香林坊せせらぎポート」ですよ♪
▼お店の入口の黒板やホワイトボードにメニューが記されています。日替わりランチもやっておられます!
▼店内はとてもシックで落ち着きのある雰囲気。
▼柱には「焼き飯」のメニューが掲げられています。
▼こちらが太洋軒の焼きめし。店主の水野さんが精魂込めて作り伝えている幻の味。最高においしいです!なんでも、太洋軒の息子さんより極秘のレシピを譲り受け、長年にわたり作り続けているとのこと。ご覧の通り、余計な具財は使用しないシンプルな逸品。「シンプルだからこそ難しい。何度も何度も作り続けて、ようやく味が落ち着いてきた。おそらく太洋軒の味を完全に再現はできないだろう」と水野さん。
▼食後のブレンド珈琲。ランチタイムは焼きめしとセットで1,000円ちょうど。とっても贅沢な時間です。
▼店内に掲げられた「我逢人」の文字。人との出会いを大切にする店主の水野さん。僕が訪れた前日に、お年寄りのお客様が当時の味かどうかを確かめるようにこの焼きめしを注文されたとのこと。「ずっと黙って食べていたから”まずかったのかな?”と心配したけど、紛れもなく太洋軒の味だと、当時を思い出し涙を浮かべながら食べてくれた。このレシピを受け継いで本当に良かった。」と水野さん。ドラマのワンシーンのような素敵なエピソードをうかがい、僕もちょっと胸が熱くなりました。
金沢に限らず、どこにでも、誰にでも地元の忘れられない味があると思います。しかし、それが永遠には続かないという儚く切ない思いをされた方も数多くいらっしゃると思います。
栄枯盛衰、諸行無常。何事もいつかは終わる時が来るのは人の世の常ですが、「何とかこの味を後世に残したい!」と思えるお店が金沢には数多くあります(そのひとつがカツ丼のぶんぷくさんでしたが・・・)。
後継者がいらっしゃらない名店の味を、愛着と志のある人が後世に引き継いでいくという仕組みができないものか・・・ふと考えてしまうことがあります。
それを実践されている水野さん。多くの人の昔ながらの思い出を今に引き継ぐ、素晴らしい取り組みだと思います。
より詳細な情報は、あすかりんのブログをぜひ♪
ヒッコリーさんの「太洋軒の焼きめし」。ぜひご賞味ください!
ではまた。