ドナ☆スタ44回目
金沢をもりもり走る!「まちのり」
「朝鳥に花ちりばめつ山法師」 水原秋桜子
▼白鳥路に咲く山法師
緑の葉と真っ白な花のコントラストがきれいな山法師が白鳥路に咲き誇っていました。白鳥路から兼六園下へ抜ける小道は散歩するには最高ですよね。もちろんまちのりで通るのにもオススメです。
さて、ino隊長が5月24日(土)に行われた「まちのりdeケンチクサンポ」の様子を月曜・火曜のブログにて紹介し、さらに水曜ブログではスタッフm.kが「濃いめのケンチクサンポ」を紹介していましたが、私は「ケンチクサンポ番外編」としてちょこっと紹介します!
一つ目は、「旧陸軍金沢偕行社(県立歴史博物館石引分室)」
▼旧陸軍金沢偕行社正面(兼六園ポートから徒歩7分)
「偕行社」とは、陸軍の高級将校集会所=将校倶楽部のことで、海軍では同種の施設を「水交社」と呼びます。現在は、旧石川県民公社ののち、県立歴史博物館分室として使用されています。当初金沢市内大手町に、明治31年の第九師団設置とともに建てられましたが、同42年に石引の現敷地内に移転され、増改築が施されました。外観は内部に比べ、旧状を良く止めており、全体としては、ルネサンス様式にバロックの要素を加えた折衷式建築です。
二つ目は「旧三田商店(ギャラリー三田)」
▼趣のある旧三田商店(尾張町ポートのお向かい)
尾張町商店街の大通りに面するこの建物は、輸入商・三田商店の店舗として、昭和5年に建設されました。設計・施工は、当時金沢に営業所を開設したばかりの大林組の手で行われ、工期はたったの2ヶ月であったと伝えられています。ただし、三田商店はその後程なく閉店し、以降は貸店舗として長年利用されてきました。近年になり、内装を模様替えし、構造補強を行って、平成11年10月より画廊として使用しています。建物の外観は、立方体に近いプロポーションの単純な形を示し、交差点に面する角を丸めて、正面玄関を設けています。意匠的な見所は、この丸みを帯びた部分に集中されています。
金沢にはまだまだ名建築がたくさんありますが、次回の紹介とさせていただきますね。個人的には「東京スカイツリー」を施工した大林組が旧三田商店を設計・施工したことは驚きでした!
続いて、週末のイベントをご紹介♪
一つ目は、「書物の可能性を信じるよみがえる鏡花本の世界」
▼柳宗理記念デザイン研究所から見える泉鏡花記念館
【場所】
泉鏡花記念館
【期間】
5月17日(土)~8月31日(日)
【開館時間】
9:30~17:00(入館は16:30まで)
【入館料】
一般・大学生300円、65歳以上200円、高校性以下無料、団体(20名以上)250円
【概要】
鏑木清方(1878-1972)、鰭崎英朋(1880-1968)、小村雪岱(1887-1940)をはじめ、挿絵や装幀を通し、それぞれの世界観で鏡花文学の魅力を伝えた画人たち。鏡花の手元に残された鏡花本の下絵や原画、校合摺、色校正などの数々は、彼らとの密接な交流の証であると同時に、明治・大正・昭和の装幀の歴史を示す貴重な資料でもあります。文字を識り、文学を読む楽しみを知り始めた人々を魅了し、幻想妖美の世界へと誘った鏡花本の数々。そのめくるめく世界を通じて、「本を読む」という行為の原点に立ち帰り、ふたたび書物の可能性を探る展覧会です。
二つ目は、「橋本雅也 間なるもの」
▼≪ゲッカビジン≫鹿角、鹿の骨 ロンドンギャラリー蔵
【場所】
金沢21世紀美術館 デザインギャラリー
【期間】
5月24日(土)~8月31日(日)
【会場時間】
10:00~18:00
【入場料】
無料
【概要】
代表的なふたつのシリーズを紹介する。ひとつは花のシリーズである。鹿の骨と角から生まれた彫刻で、白い花を彫り、スイセン、さくらなどの作品となった。2010年の作である。もうひとつは橋本自身が断髪した髪をモチーフにして制作した髪飾りの作品である。自身の存在論的問いかけが髪を仲介して作品となった。大きくても15.6センチほどのサイズで、水牛の角と漆で出来ている黒くつややかな作品である。2009年の制作である。
三つ目は、「心の相談室公開講座 音楽と語りで聴く「モモ」」
▼昨年に行われた第2回まちのり回遊ツアー金沢東別院での一コマ
【場所】
金沢東別院 真宗会館
【日時】
6月1日(日)14:00~(13:30開場)
【入場料】
無料
【概要】
金沢東別院は宗教に関する行事の他に朗読劇や合唱団、茶話会、心の相談室など様々な行事を行っています。今回の公開講座は心の相談室です。16歳のころ召集令状を破り捨て反ナチのレジスタンス活動を手伝ったドイツの児童文学作家ミヒャエル・エンデ(1929~95年)の代表作「モモ」。私たちの心の中にいつの間にか忍び込んでいた灰色の男たちから自分の「時間の花」を取り戻すため、女の子・モモと一緒にエンデの描く壮大な世界を旅する話です。語りは奈良井伸子さんと高田伸一さんが行います。音楽は上野賢治さんがフルートを、上田智子さんがハープを演奏します。
ドナ☆スタの内容も、花・歌・建築・文学などバラエティーに富んできました。ブログでお伝えすると供に私にとっても大変勉強になっています!来週は、百万石まつりに伴いポートが休止となりますので、まちのりinformationをご覧ください。それでは。